牛肉の部位別特徴まとめ|選び方や調理のポイントも徹底解説!

牛肉を美味しく味わうためには、「部位ごとの特徴」を知っておくのが大切です。
サーロインやヒレといった定番部位から、ハラミやイチボといった人気部位までそれぞれに食感や風味、適した調理法があります。
本記事では、牛肉の代表的な部位をわかりやすく解説しながら、選び方や調理のポイントまで徹底的にご紹介します。
牛肉における部位ごとの特徴や、選び方のポイントを知りたい方はぜひ参考にしてください。
牛肉の部位別特徴一覧|含まれる栄養やおすすめ料理も紹介!
牛肉における部位別の特徴について、以下のとおり解説します。
- 肩ロース|旨みと柔らかさのバランスが魅力的な部位
- サーロイン|肉質・風味ともに王道の高級部位
- ヒレ|脂肪が少なくヘルシーな極上赤身
- リブロース|見た目も豪華な霜降り肉の代表格
- バラ(カルビ)|ジューシーで濃厚な味わいが特徴
- モモ肉|脂控えめで料理に使いやすい万能部位
- ランプ|赤身とやわらかさを兼ね備える隠れた部位
- ハラミ|内臓系ながら旨み満点の人気部位
- タン|独特の歯ごたえと旨みが香ばしい焼肉の定番部位
- ホルモン|脂の旨みが詰まった通好みの部位
それぞれの特徴をチェックし、部位を選ぶうえでの参考にしましょう。
肩ロース|旨みと柔らかさのバランスが魅力
肩ロースは、適度な脂と筋肉がバランスよく混ざった部位で、濃厚な旨みが特徴です。
筋繊維がしっかりしているため、加熱しても肉の食感が残り、すき焼きやしゃぶしゃぶ、カレーなど幅広い料理に向いています。
たんぱく質に加え、鉄分やビタミンB群も含まれ、栄養価も◎。しっかり食べごたえを感じたいときにおすすめです。
サーロイン|肉質・風味ともに王道の高級部位
サーロインは、きめ細かい霜降りと上品な風味が特徴の高級部位です。
脂の甘みとやわらかさが際立ち、ステーキやローストビーフに適しています。
脂肪分はやや多めですが、口の中でとろける食感が楽しめます。
エネルギーが高く、鉄分や亜鉛も豊富に含まれているため、贅沢な一品を作りたいときにぴったりの部位です。
ヒレ|脂肪が少なくヘルシーな極上赤身
ヒレは牛肉の中でも特に脂肪が少なく、非常にやわらかい部位です。
たんぱく質が豊富で、低脂肪・低カロリーな点がポイントとして挙げられます。
消化もしやすいため、ダイエット中や高齢者にもおすすめなほか、ステーキやヒレカツ、赤ワイン煮込みなど、肉本来の味を活かした料理に最適です。
リブロース|見た目も豪華な霜降り肉の代表格
リブロースは、サーロインと並ぶ人気の高級部位で、美しい霜降りと濃厚なコクが魅力です。
特にローストビーフやステーキにすると、その風味と柔らかさが際立ちます。
脂質は多めではあるものの、栄養面ではビタミンB群や鉄分も含まれています。
特別な日のごちそうや、ボリューム感のある料理にぴったりな部位です。
バラ(カルビ)|ジューシーで濃厚な味わいが特徴
バラ肉は脂身が多く、ジューシーで濃厚な旨みがあるのが特徴です。
焼肉で人気のカルビとして親しまれているバラ肉は、香ばしさと肉汁の多さにより人気があります。
焼くだけで味がしっかりつくため、タレ焼きや煮込み料理にも最適です。
カロリーは高めですが、疲労回復に役立つビタミンB1やB2も含まれています。
モモ肉|脂控えめで料理に使いやすい万能部位
モモ肉は赤身が多く、脂肪が少ないためヘルシーで料理の汎用性が高い部位です。
たんぱく質が豊富で、炒め物・煮物・ローストビーフなどに使いやすいのが魅力。
味はあっさりしていますが、噛むほどに旨みが広がります。
鉄分やビタミンB群も豊富に含まれており、毎日の食事にも取り入れやすい部位です。
ランプ|赤身とやわらかさを兼ね備える隠れた部位
ランプはモモの一部に位置する赤身肉で、ほどよくやわらかく、風味も濃厚な“通好み”の部位です。
脂肪は少ないものの、肉質はしっとりとしていて、焼肉やステーキにも仕上げられます。
価格が比較的手ごろな点も魅力なほか、鉄分やたんぱく質がしっかり摂れるため、栄養バランスを意識する方にもおすすめです。
ハラミ|内臓系ながら旨み満点の人気部位
ハラミは横隔膜の筋肉にあたる内臓系の部位ですが、赤身に近い味わいで人気があります。肉質はやわらかく、ジューシーで濃厚な旨みが特徴。焼肉店でも定番メニューとして親しまれています。
たんぱく質のほかにビタミンB群や鉄分も豊富で、歯切れも良く、香ばしく焼けば誰でも美味しく楽しめる部位です。
タン|独特の歯ごたえと旨みが香ばしい焼肉の定番部位
タンは牛の舌にあたる部位で、サクッとした独特の歯ごたえと、噛むほどにあふれる旨みが特徴です。
焼肉では“塩タン”として定番で、レモンを添えるとさっぱり楽しめます。
たんぱく質とともに、亜鉛やビタミンB群も豊富に含まれており、栄養価も高めな部位です。
ホルモン|脂の旨みが詰まった通好みの部位
ホルモンは腸や胃などの内臓系部位の総称で、ぷるっとした食感と濃厚な脂の旨みが特徴です。
焼肉では“シマチョウ”や“マルチョウ”が人気で、噛むほどにあふれる旨みがクセになります。
コラーゲンも多く含まれ、美肌を意識する方にもおすすめです。
牛肉の部位を選ぶときのポイント
牛肉の部位を選ぶときは、以下3つのポイントを意識しましょう。
- 原産国や品種を重視して選ぶ
- サシの入り具合やドリップの有無をチェックする
- 消費期限から逆算して購入する
それぞれのポイントを具体的に解説します。
原産国や品種を重視して選ぶ
牛肉の風味や食感は、原産国や品種によって大きく異なります。
たとえば、日本産の黒毛和牛は霜降りが多く、やわらかくて口どけの良い脂が特徴です。
一方、オーストラリアやアメリカ産は赤身の割合が多く、しっかりとした噛みごたえと濃厚な旨みがあります。
料理に合った風味や好みに合わせて、産地や品種を見極めることが大切です。
サシの入り具合やドリップの有無をチェックする
「サシ」とは、赤身に入った脂肪の筋のこと。サシが細かく均一に入っている肉はやわらかく、ジューシーに仕上がります。
逆に、サシが少ない部位は赤身本来の味を楽しめるため、あっさりとした料理におすすめ。
また、パックの底に赤い液(ドリップ)が多く溜まっている場合は、鮮度が落ちている可能性があるので注意しましょう。
消費期限から逆算して購入する
肉の部位によっては、調理までに少し寝かせた方が旨みが増す場合もありますが、基本的には鮮度が命です。
購入した日にすぐ使うのか、冷蔵庫で数日保存するのかによって、選ぶ肉の状態や量も変わってきます。
消費期限だけでなく、保存予定や献立との兼ね合いも考えて逆算しながら選ぶことで、無駄なく美味しく食べられます。
牛肉の部位に関してよくある質問
最後に、牛肉の部位に関してよくある以下の質問へ回答します。
- 牛肉の部位は全部で何種類くらいある?
- 牛肉の中で高級部位に分類されるのはどこ?
- 牛肉に食べてはいけない部位はある?
記事で触れていない内容についても、参考情報として目を通しておきましょう。
牛肉の部位は全部で何種類くらいある?
一般的に食用として分けられる牛肉の部位は、20〜30種類程度あるとされています。
種類の数は解体方法や国によって異なるものの、日本では「肩ロース」「サーロイン」「バラ」「ヒレ」「ハラミ」などの主要部位に加え、内臓系(ホルモン)も含めて分類されます。
専門的な焼肉店などでは、部位名がさらに細かく分かれるケースもあります。
牛肉の中で高級部位に分類されるのはどこ?
高級部位として代表的なのは、サーロイン・ヒレ・リブロースです。
中でもヒレは1頭の牛から少量しか取れない希少部位で、きめ細かく非常にやわらかい肉質が特徴です。
また、サシ(霜降り)が美しく入ったA5ランクのサーロインやリブロースも、高級ステーキやギフト用として人気があります。
牛肉に食べてはいけない部位はある?
市場に流通している牛肉には、基本的に食用として安全が確認された部位のみが使われています。
ただし、生食が禁止されている部位(例:レバー)や、加熱が必要な部位(内臓系など)には注意が必要です。
また「BSE(牛海綿状脳症)」に関連する脳・脊髄などの特定部位(指定部位)は食品衛生法で除去義務があり、食用にはなりません。
牛肉の部位ごとの特徴を押さえておこう
牛肉の部位にはそれぞれ異なる特徴があり、調理法や味わいも大きく変わります。
赤身がしっかりした「モモ」や「肩」はヘルシーで噛み応えがあり、ステーキや煮込みに最適です。
脂の甘みが楽しめる「リブロース」や「サーロイン」は、焼肉やすき焼き向きで、希少価値の高い「ヒレ」は柔らかく上品な味わいが特徴として挙げられます。
また、「タン」や「ハラミ」「サガリ」などの内臓系も、独特の食感とコクが楽しめる人気部位です。
それぞれの特徴を知ることで、自分好みの美味しい食べ方を見つけましょう。